八幡・菅野エリア
平田特別緑地保全地区
市川市平⽥2-23
市の木“クロマツ”が生い茂る緑地
京成電鉄本線菅野駅周辺は、豊かな緑を将来に継承すべき場所として無秩序な市街化などが禁止された「平⽥特別緑地保全地区」となっています。ここには、市川市の木として指定された“クロマツ”が、約150本も生い茂っているそうです。今回は、菅野駅から国道14号線まで進み、そこから、諏訪神社を通って平田緑地に向かい、再び菅野駅まで戻るルートを散策してみました。
クロマツが市川市の木に指定されたのは、1970年(昭和45年)12月3日だそうです。クロマツは海岸沿いの防風林としてよく見かけますが、内陸部にある市川になぜこんなにも多いのか不思議でした。調べてみると、かつてこの土地は“市川砂州”といわれ真間の方まで入江が続く地形だったそうで、植えられたりその頃からあった松林が自生したりして今も残っているのだとか。
諏訪神社の境内には見事なクロマツがたくさんあり、ここも平田特別緑地保全地区となっています。境内にあるクロマツのなかで樹齢が長いものは、“市川保存樹林協定第104~137”として木に番号が記されています。
- 菅野駅近くにある特別緑地保全地区。
- “諏訪神社”も平田特別緑地保全地区の一部。
- 梅雨時には諏訪神社の参道にアジサイの花が咲く。 これは、額咲きの“ガクアジサイ”。 実は日本に自生するもともとのアジサイはこちら。
- 手まり咲きの“アジサイ”もたくさん咲いている。 この西洋アジサイは日本のガクアジサイがヨーロッパで品種改良され、 日本に逆輸入されたものなのだとか。
- 葉が白く縁どられた“フイリガクアジサイ”も咲いている。
- 諏訪神社の入口にある平田特別緑地保全地区のMAP。
- 狛犬。
- 珍しい親子の狛犬。
- 諏訪神社の拝殿。
- 拝殿から鳥居の方向を写した境内。 拝殿を背に右側に出雲社・美保社、稲荷大明神、天満天神宮の 三つのお社が祭られている。
- 諏訪神社の境内にあるクロマツ。円を描いたような不思議な形の枝。
- 木になっている松かさ(松ぼくり)。
野鳥の鳴き声と木々に癒される散策コース
京成電鉄本線菅野駅から徒歩約2分の場所にある「平田緑地」。遊具など何もない、クロマツを中心にクスノキなどが生い茂っています。シュロという一番風に強いとされるヤシ科の木もありました。かつてこの土地が海沿いであった名残を知ることができます。
梅雨の合間の蒸し暑い日に撮影に行きましたが、この緑地には、爽やかな風が吹き抜け絶好の避暑地でした。スケッチブック片手に松林を描いている人もいました。姿こそはっきりと見ることはできませんでしたが、大木の上の方で、いろいろな鳥の鳴き声が聞こえてきました。この緑地は、きっと野鳥たちの絶好の棲み処となっているのでしょう。夏になれば蝉の鳴き声も聞くことができるかもしれません。
- 「平田緑地」入口。
- 大木が生い茂る。
- 見渡す限り木・木・木……。
- 暑い日には生い茂った大木が強い日差しを遮ってくれる。
- これはクスノキ。
- マツの木から樹液が溢れている。
- マツの木の下には松ぼくりがたくさん!
- 木から落ちた松かさ。よくよく見ると不思議な形。
- クロマツの木の表面。
- 笹の葉などが自生した小道もある。
- 赤い実には鋭い棘がある。
- 土からせり出したクロマツの木に強い生命力を感じる。
- 緑地の中で猫に遭遇。昼寝を邪魔してしまったかも。。。
- 根が張り巡らされた切り株。別の生き物のようにも見える。
- 中が空洞になった大木もある。
- 鳥の鳴き声を聞いて見上げると松林の間から青空が。
- 平田緑地周辺で見ることができる野鳥たち。
- 歩道にも見事なクロマツの並木道がある。
【DATA】
平田特別緑地保全地区
- 住所:市川市平⽥2-23
- 時間:常時開放
- 料金:無料
- 駐車場:なし
- ※トイレなし
- ホームページ:http://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1531000002.html