大野・柏井町エリア

市川市万葉植物園

市川市大野町2-1857

  • 市川大野駅から歩いて行くと、上の方に看板が。
その奥にある階段を上る。

    市川大野駅から歩いて行くと、上の方に看板が。 その奥にある階段を上る。
  • 「市川市万葉植物園」の外観。

    「市川市万葉植物園」の外観。
  • 線路上の陸橋側から撮影した「市川市万葉植物園」。

    線路上の陸橋側から撮影した「市川市万葉植物園」。
  • 入口にはその季節を代表する万葉集を掲示。
 撮影日は3月下旬でこの時は“ヤブツバキ”だった。
 意味は“今日は心ゆくまで楽しい一日を過ごしてください、ますらおたち。”

    入口にはその季節を代表する万葉集を掲示。 撮影日は3月下旬でこの時は“ヤブツバキ”だった。 意味は“今日は心ゆくまで楽しい一日を過ごしてください、ますらおたち。”
  • 風情のある入口の格子戸。

    風情のある入口の格子戸。
  • ツバキは古くから神聖な樹木として扱われていたのだとか。
 万葉集にはツバキを詠んだ歌が9首ある。

    ツバキは古くから神聖な樹木として扱われていたのだとか。 万葉集にはツバキを詠んだ歌が9首ある。
  • 「つくばい」。
もともと茶道の習わしで、客人が這いつくばるように身を低くして、
 手を清めたのが始まりなのだとか。

    「つくばい」。 もともと茶道の習わしで、客人が這いつくばるように身を低くして、 手を清めたのが始まりなのだとか。

万葉集で詠まれた四季折々の花や木に癒される

JR武蔵野線市川大野駅から徒歩約5分の場所にある「市川市万葉植物園」。大野緑地内に池泉回遊式風の和風庭園を設け、万葉集に詠まれている植物を集め展示しています。

展示植物の傍らには説明板が添えられており、展示植物の名称、詠まれている歌、作者などがわかりやすく表示されています。

資料によると、万葉集には市川に関係する歌が長歌と短歌を合わせて10首ほど選録されていて、5首は山辺赤人と高橋虫麻呂、他は東歌(民衆の生活と感情が東国方言を交えて詠みあげられた歌謡だと考えられている)で、また、このうちの7首は真間の手児奈を詠んだ歌なのだそうです。

園内にはせせらぎ、池、東屋、藤棚、石灯篭、つくばいなどが設置されています。

園内スタッフにお話を伺ったところ、地球温暖化の影響なのか、2年前ぐらいから、花の開花時期が1週間前後、ずれてきているそうです。同じ植物でも植える場所を何か所かに分けることで土壌の環境が変わるため、同じ花でも見頃の時期が少しずつずれていくのだとか。来園した皆さんに少しでも楽しんでもらえるように、日々工夫をしているそうです。

  • 園内マップと園内解説が書かれた案内板。

    園内マップと園内解説が書かれた案内板。
  • 園内全景。
 撮影時の3月下旬は、まだ緑が少ないが、
 季節によって景色が変わる楽しみもある。

    園内全景。 撮影時の3月下旬は、まだ緑が少ないが、 季節によって景色が変わる楽しみもある。
  • 庭園の中央には大きな池があり、たくさんの鯉が泳いでいる。
また、池の畔には水生植物が植えられている。

    庭園の中央には大きな池があり、たくさんの鯉が泳いでいる。 また、池の畔には水生植物が植えられている。
  • 「このてがしわ」。
 展示植物の傍らには説明板がある。

    「このてがしわ」。 展示植物の傍らには説明板がある。
  • 「みつまた」。
 歌は<春されば まづ三枝の 幸くあらば 後にも逢ゆはむ な恋ひそ吾妹>

    「みつまた」。 歌は<春されば まづ三枝の 幸くあらば 後にも逢ゆはむ な恋ひそ吾妹>
  • 「くまざさ」。
 歌は<ささの葉は み山もさやに 亂げども 吾は妹思ふ 別れ來ぬれば>

    「くまざさ」。 歌は<ささの葉は み山もさやに 亂げども 吾は妹思ふ 別れ來ぬれば>
  • 休憩室兼展示室前で栽培されていた鉢植えの花。

    休憩室兼展示室前で栽培されていた鉢植えの花。
  • 「つげ」。
 歌は<君なくは なぞ身装はむ 櫛笥なる 黄楊の小櫛を取らむとも思はず>

    「つげ」。 歌は<君なくは なぞ身装はむ 櫛笥なる 黄楊の小櫛を取らむとも思はず>
  • 和風庭園。

    和風庭園。
  • 庭園にはサクラの木が。

    庭園にはサクラの木が。
  • オカメザクラによく似た「ヨウコウザクラ」。

    オカメザクラによく似た「ヨウコウザクラ」。

休憩展室兼展示室や研修室の利用は無料!

管理棟は2階建てになっています。1階には休憩室兼展示室があり、自由に使うことができます。また、2階には、資料室兼図書館及び16畳の和室研修室があり、無料で利用が可能です。研修室では、歌会や句会、学習会などが開催されているそうです。但し、利用の際は必ず事前に電話予約が必要です。

四季を通して植物を愛でながら万葉集も楽しめる、見応え十分な「市川市万葉植物園」。彩りが増すこれからの季節に、カメラ片手に足を運んでみるのも一興です。

  • 「ハナニラ」。
 葉にはネギやニラのようなにおいがある。

    「ハナニラ」。 葉にはネギやニラのようなにおいがある。
  • 「ねこやなぎ」。
 <山の際の雪は 消ざるをみなぎらふ 川の楊は萌えにけるかも>

    「ねこやなぎ」。 <山の際の雪は 消ざるをみなぎらふ 川の楊は萌えにけるかも>
  • 園内には「四阿(あずまや)」がある。

    園内には「四阿(あずまや)」がある。
  • 石灯篭の奥に咲くのは「トサミズキ」。

    石灯篭の奥に咲くのは「トサミズキ」。
  • 「トサミズキ」は、江戸時代から庭木や盆栽、
 切り花として親しまれてきた花なのだとか。

    「トサミズキ」は、江戸時代から庭木や盆栽、 切り花として親しまれてきた花なのだとか。
  • 棘が特徴的な「じゃけついばら」。
 歌は<菎莢に 延ひおほとれる屎葛 絶ゆることなく 宮仕せむ>

    棘が特徴的な「じゃけついばら」。 歌は<菎莢に 延ひおほとれる屎葛 絶ゆることなく 宮仕せむ>
  • 「じゃけついばら」は、小さな黄色い花を咲かせるのだそう。

    「じゃけついばら」は、小さな黄色い花を咲かせるのだそう。
  • 「くろまつ」や「アカマツ」もある。

    「くろまつ」や「アカマツ」もある。
  • 「ハナカイドウ」。

    「ハナカイドウ」。
  • 「じんちょうげ」。
 歌は<世の人の 貴び願ふ 七種の…… 上は勿放り 三枝の中にを 寝むと……(長歌)>。

    「じんちょうげ」。 歌は<世の人の 貴び願ふ 七種の…… 上は勿放り 三枝の中にを 寝むと……(長歌)>。
  • 藤棚の下には椅子が設けられており、
 休憩ができるようにしてある。

    藤棚の下には椅子が設けられており、 休憩ができるようにしてある。
  • 「カブ」の花。
 歌は<食薦敷き 青菜煮て来む 梁に 行縢懸けて 休めこの君>

    「カブ」の花。 歌は<食薦敷き 青菜煮て来む 梁に 行縢懸けて 休めこの君>
  • カブの近くに大きなカエルが土と同化していました(汗)!

    カブの近くに大きなカエルが土と同化していました(汗)!
  • 「たちつぼすみれ」。
“山振りの 咲きたる野邊の つぼすみれ この春の雨に 盛なりけり”8・一四四四(高田女王)。
 意味は、山吹きの花が咲いた野辺に、つぼすみれも咲いている。
この春の雨に濡れながら、生き生きと輝くように咲いている。

    「たちつぼすみれ」。 “山振りの 咲きたる野邊の つぼすみれ この春の雨に 盛なりけり”8・一四四四(高田女王)。 意味は、山吹きの花が咲いた野辺に、つぼすみれも咲いている。 この春の雨に濡れながら、生き生きと輝くように咲いている。
  • 「アジュガ」。

    「アジュガ」。
  • 庭園の中央から入口方向を撮影。

    庭園の中央から入口方向を撮影。
  • サクラのような愛らしいスモモの花。

    サクラのような愛らしいスモモの花。
  • 「ヒイラギナンテン」。
 中国原産の木で、冬になると葉が赤く紅葉する。

    「ヒイラギナンテン」。 中国原産の木で、冬になると葉が赤く紅葉する。
  • 「ばいも」。
 歌は<時ときの 花は咲けども 何すれそ 母とふ花の 咲き出来ずけむ>

    「ばいも」。 歌は<時ときの 花は咲けども 何すれそ 母とふ花の 咲き出来ずけむ>
  • 大小さまざまな石を配したせせらぎもある。

    大小さまざまな石を配したせせらぎもある。
  • 管理棟1階の「休憩室兼展示室」。

    管理棟1階の「休憩室兼展示室」。
  • 管理棟の前に置かれた鉢植えに「サクラソウ」が。

    管理棟の前に置かれた鉢植えに「サクラソウ」が。
  • 「かたくり」。
 歌は<もののふの 八十少女等が くみまがふ 寺井の上の 堅香子の花>

    「かたくり」。 歌は<もののふの 八十少女等が くみまがふ 寺井の上の 堅香子の花>
  • 「クサボケ」。果実は香りがよく果実酒に使われる。

    「クサボケ」。果実は香りがよく果実酒に使われる。
  • 休憩室兼展示室から、
 今年はもうすぐ見納めとなるツバキの花を愛でることができた。

    休憩室兼展示室から、 今年はもうすぐ見納めとなるツバキの花を愛でることができた。

敷地面積は3387㎥。この中に展示万葉植物は、現在(2017年3月末時点)約380種類。その種類は、草本類、淡水性植物類、竹笹類、海藻類、木本類、菌類、蔓植物類に及ぶそうです。これだけの植物や池などを、少人数のスタッフで手入れをしていることに驚きます。

4月中旬~下旬に開花予定となる花は「藤」と「じゃけついばら。特にじゃけついばらがある施設は珍しいため、この時期には数多くの来園者が訪れるそうです。これは貴重! 見逃せませんね。

【DATA】

市川市万葉植物園

  • 住所:市川市大野町2-1857
  • 電話番号:047-337-9866(園内管理事務所)
  • 時間:4~10月/9:30~16:30 11~3月/9:30~16:00
  • 駐車場:なし
  • 入園料・施設利用料:無料
  • 休園日:月曜日(月曜が祝日の場合は翌日が休園)、年末年始
  • 自動販売機なし
  • ホームページ:http://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1511000002.html
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