市川・真間エリア

里帰りカップ資料館

千葉県市川市真間2-13-1

  • ひときわ目を引く西洋風の建物の地下1階が「里帰りカップ資料館」。

    ひときわ目を引く西洋風の建物の地下1階が「里帰りカップ資料館」。
  • 階段を下りて突き当り左手が入口。

    階段を下りて突き当り左手が入口。
  • 入口手前にも貴重なカップが展示されている。

    入口手前にも貴重なカップが展示されている。
  • 入口右手の館内全景。

    入口右手の館内全景。
  • カップは地域や時代ごとにサイドボードに分けて展示されている。

    カップは地域や時代ごとにサイドボードに分けて展示されている。
  • 入口左手にある展示物。

    入口左手にある展示物。
  • 明治時代の日本製デミタスカップ。

    明治時代の日本製デミタスカップ。
  • トルコ・コーヒーの食器セット。

    トルコ・コーヒーの食器セット。

トルコ・コーヒーを初めて飲んだときは、その粉っぽさや独特な味に驚くが、実は大変歴史の深い飲み物で、トルコ・コーヒーは今からおよそ450年前、18世紀に当時のオスマントルコ帝国のスルタン(王様)にイエメンの統治者オズデミル・パシャより贈られたもの。やがて庶民の間にも広がりはじめ、そのとき、イスタンブールにやって来たイタリアやウィーンの商人たちから、ヨーロッパ各地に広がっていったのだとか。コーヒーはヨーロッパに浸透する文化ではなく、実はトルコから広がっていったもので、現在でもこの伝統的なコーヒーの飲用法は中東・北アフリカ・バルカン諸国で受け継がれている。

  • 左奥にあるのが元禄時代の伊万里のコーヒーポット。

    左奥にあるのが元禄時代の伊万里のコーヒーポット。

世界各国から集められた貴重なカップが勢揃い!

市川真間駅から徒歩約4分、JR市川駅から徒歩約8分。京成線の踏み切りのすぐ横、西洋風の建物“ノブコイシカワ市川サロン”の地下1階にあるのが「里帰りカップ資料館」。館長は麻生洋央氏。

江戸中期から明治、大正にかけて日本でつくられ、世界へ輸出されていった珈琲カップ。そのなかでも、ヨーロッパで高い評価を得ていた伊万里、薩摩、九谷焼などの陶磁器を、麻生氏が20歳の時から40年以上の歳月をかけて約3000点余りのカップを買い戻し収集。そのうちの約500点を、この「里帰りカップ資料館」で展示しています。

珈琲カップの他にも、日本が長崎・出島のオランダ東インド会社を通じてヨーロッパへ有田磁器を輸入していた時期の大皿や花瓶などもあります。

希少価値の高い、珍しいカップを一度に鑑賞することができるのは全国でも稀で、国立博物館並みの質の高さは、一見の価値があります。

また、パネルやデジタルフォトフレームを使って、珈琲カップをランダムに表示する展示はとてもわかりやすく、奥深く珈琲カップの知識を学ぶことができるのは嬉しいですね。

これまで、陶磁器に興味がなかった人も、ここを訪れれば、新しい趣味の世界が広がりそうです。

  • 京都の九谷焼のサイドボード。
右側の中段にあるのは明治初期の京都「幹山伝七」製。

    京都の九谷焼のサイドボード。 右側の中段にあるのは明治初期の京都「幹山伝七」製。
  • カップの他に大皿や花瓶などもある。

    カップの他に大皿や花瓶などもある。
  • 元禄時代の有田産の染付芙蓉手鳳凰之大皿。

    元禄時代の有田産の染付芙蓉手鳳凰之大皿。
  • 奥にはテーブルとイスもあり、
館内にあるカップなどの磁器に関する専門書を自由に閲覧することができる。

    奥にはテーブルとイスもあり、 館内にあるカップなどの磁器に関する専門書を自由に閲覧することができる。
  • 大きなお城のアンティークは、なんと“鳥籠”!
中には鳥のぬいぐるみが。。。

    大きなお城のアンティークは、なんと“鳥籠”! 中には鳥のぬいぐるみが。。。
  • 写真のような透かし絵を施したカップもある。

    写真のような透かし絵を施したカップもある。
  • テーブルの上にさり気なく置かれてあったが、実は左が1680年の伊万里。
右は1660年頃の有田焼・柿右衛門作のもの。

    テーブルの上にさり気なく置かれてあったが、実は左が1680年の伊万里。 右は1660年頃の有田焼・柿右衛門作のもの。
  • 持ちてのないカップ。伊万里 元禄時代。

    持ちてのないカップ。伊万里 元禄時代。
  • 1670年の伊万里焼「菊花紋」。

    1670年の伊万里焼「菊花紋」。
  • 京都 錦光山製 明治10年代。

    京都 錦光山製 明治10年代。
  • 明治初期「香蘭社 有田・深川」製。

    明治初期「香蘭社 有田・深川」製。
  • 陶器の専門書にある有田の「染付丸紋八角碗」の記述。

    陶器の専門書にある有田の「染付丸紋八角碗」の記述。
  • 前の写真に書かれた八角碗が、同館にも展示されている。

    前の写真に書かれた八角碗が、同館にも展示されている。
  • カップの中に百人一首が書かれた雅なカップもある。九谷焼 大正期。

    カップの中に百人一首が書かれた雅なカップもある。九谷焼 大正期。
  • 変わった形のカップ&ソーサー。九谷 織田製 明治期。

    変わった形のカップ&ソーサー。九谷 織田製 明治期。
  • 九谷焼のムスターシュカップ。

    九谷焼のムスターシュカップ。

英国ではヴィクトリア朝後期、男性たちの間で口髭をはやすことが流行したそうです。口髭をはやすと、年齢より落ち着いて見え風格が増すため、口髭は『紳士』の証とされました。しかし、この口髭は飲み物を飲む時には非常に厄介な存在で、特にミルクティーを飲むと、大切な口髭にミルクがついてしまい紳士が台無しに。そこで、口髭を濡らさずに紅茶が飲める器として『ムスターシュカップ』の開発が進められたそうです。

  • 有田焼 柿衛門様式。

    有田焼 柿衛門様式。
  • 細長い持ちてのないカップ。伊万里 幕末期 肥ちょう山信甫。

    細長い持ちてのないカップ。伊万里 幕末期 肥ちょう山信甫。

肥ちょう山信甫とは…

「肥」は「肥前」、佐賀県地方のこと、「ちょう」は中国語で「皿」を意味します。つまり「肥ちょう山」とは「有田皿山」といういわゆる産地を表現したもの。幕末から明治の有田では、よく使用されていた呼称だそうで、「肥ちょう山」のあとに「肥ちょう山深川製」・「肥ちょう山岩尾製」と使用していました。田代家が使っていた「肥ちょう山信甫」の「信」は「まこと」、「甫」は「男性への美称」という意味があるそうで「信用できる人」という意味を込めていたのではと考えられるそうです。と、麻生氏が詳しく説明してくれた。

館内でコーヒーとスイーツも味わえる!

館長の麻生氏は市内で「麻生珈琲本店 本店」も経営しています。同館では入館料を支払うと、サービスでコーヒーもしくは紅茶と、自家製スイーツをテーブル席でいただくことができます。希少なカップを眺めながら、館内でゆっくりとティータイムが楽しめます。また、館内にある陶器関連の本を自由に閲覧できます。陶器関連の本も古本屋などから集めたもので、その資料を閲覧しに、時々、国立博物館の方も来館するのだとか。

館内では珈琲カップの絵葉書や「麻生珈琲店」で販売する珈琲豆やスイーツも購入できます。

  • 来館した方には、麻生氏がコーヒー(もしくは紅茶)と、手作りスイーツをサービスで提供してくれる。
本日のスイーツは夏ミカンのピールをアクセントにした「ASO自家製チョコレートブラウニー」。

    来館した方には、麻生氏がコーヒー(もしくは紅茶)と、手作りスイーツをサービスで提供してくれる。 本日のスイーツは夏ミカンのピールをアクセントにした「ASO自家製チョコレートブラウニー」。
  • 館内奥には購入できるコーヒーカップなども陳列されている。

    館内奥には購入できるコーヒーカップなども陳列されている。
  • コーヒーカップの葉書も販売。

    コーヒーカップの葉書も販売。
  • 麻生氏が経営する麻生珈琲店の商品も購入できる。

    麻生氏が経営する麻生珈琲店の商品も購入できる。
  • 麻生氏の著者「まぼろしの珈琲」と「里帰りカップ資料館」のパンフレットなど。

    麻生氏の著者「まぼろしの珈琲」と「里帰りカップ資料館」のパンフレットなど。

【DATA】

里帰りカップ資料館

  • 住所:千葉県市川市真間2-13-1
  • 電話番号:047-321-3300
  • 時間:11:00~16:00
  • 料金:800円
  • 駐車場:なし
  • 休館日:月・火・水・木・金(※基本的に開館日は土曜日・日曜日のみ)
  • ホームページ:http://www.asocoffee.co.jp/cap.html
KEIWA-NET CLUB 4つのメリット

  • 会員限定未公開物件が満載
  • 自動入力でカンタン資料請求
  • 新規物件をリアルタイムで更新
  • 値下げ物件をいち早くお知らせ
現在掲載中