稲荷木・高谷エリア
原木山妙行寺
市川市原木1-24-1
永井荷風の作品にも登場するお寺
妙行寺の創建は安土桃山時代にあたる1538(天文7)年と伝えられ、円増院日進上人によって創立された寺院です。山号は原木山。御本尊は十界曼荼羅・日蓮像「火中出現防火祖師像」。6600坪の境内には本堂、御影堂、大荒行場、修行場、宿泊室、大講堂、鐘楼などがあり、総健坪約800坪の大寺院を形成しています。
四脚門・袖塀をはじめとした山門や本堂には、創建当時のままの彫刻が残されており、一見の価値があります。彫刻師は後藤直光や二代目・後藤直光(渋谷茂吉)。
作家・永井荷風は1946(昭和21)年から1959(昭和34)年の終焉までの13年間を市川市で過ごしました。その荷風が足を止めたお寺が原木山妙行寺。荷風が門柱の彫刻や境内の様子を『断腸亭日乗』や『葛飾土産』などの作品に登場させていることでも有名です。
広大な境内には、開山の祖である圓増院日進上人をはじめ、本顕院日淳上人、本法院日蓮上人、本成院日勇上人、本堅院日晃上人の立派なお墓があります。また、中興日淳上人の設計で作られた日本庭園の規模と美しさは、京都の寺院のものに優るとも劣らないとも言われています。ただし、通常、庭園への立ち入りは禁止されています。庭園内の観賞を希望する場合は、必ず許可を得てから入るようにしてください。
- 1960年に世日勇上人が建立した「鐘楼堂」。
- MAPを見るとその広さが分かる。
- 手前左手にあるのが「浄行菩薩」、奥が本堂。
- 本堂外観。
- 本堂の獅鼻・木鼻
- 「妙行寺」の額。
- 中央には「白い鷹」の姿が…… 寺社の境内では鳩を見かけることが多いが、 鳩除けのため敢えて“鷹”にしたのだとか。 その効力があってか妙行寺には鳩の姿はない。
- ここにも定紋がある。
- 本堂の巴獅子。
- 東日本大震災の際に本堂東側の鬼瓦が崩落、山門などにも甚大な被害が及んだ。 本堂西側の鬼瓦一基を記念碑として残している。
- 祖師堂。
- 大玄関を入ると奥にご祈祷場がある。
- 大鬼。
- 境内にはクロマツが約100本も植えられている。
- クロマツは庭師の手によりいつ訪れも美しく整えられている。
- 広大な敷地を有する庭園。
- 御祈祷場の手前にはザクロの木があり実をつけていた。
- 庭園には四季折々の花が咲き、トンボや蝶が舞い、 シラサギなどの鳥が羽を休めに降り立つことも。
- 色とりどりの錦鯉がゆったりと優雅に泳いでいる。
- 池の奥には、中興開基 本顕院日淳上人の墓所がある。
- 手入れが行き届いた美しい庭園。
- 本堂と講社部屋を結ぶ渡り廊下。その先にも妙行寺の敷地がある。
- 大荒行堂の正面。
- 右が大荒行堂、左が多宝塔。
しだれ桜をはじめとする季節の花に癒される
妙行寺の境内には庭師により丁寧に手入れをされた約100本もの松があります。
また、大荒行堂行学道場が建つ広い敷地内には、春の開花時期になると咲き誇る“しだれ桜”の姿を愛でることもできます(開花風景は「原木山妙行寺ホームページ内の庭園の写真を参照」)。その後は染井吉野、紫陽花や葵、皐月も。季節の花が観賞できる歴史ある寺院として、毎年多くの人が訪れています。
アクセスは、東京メトロ東西線原木中山駅から徒歩約8分。
【DATA】
原木山妙行寺
- 住所:市川市原木1-24-1
- 電話番号:047-327-1461
- 時間:常時開放
- 駐車場:5台(無料)※参拝者に限る
- ホームページ:http://barakisan1241.web.fc2.com/