国府台・国分エリア
じゅん菜池緑地
千葉県市川市中国分4-27
四季折々の花々と種類豊富な鳥の姿が楽しめる
国府台と国分の台地の谷間に位置する、約8.5ヘクタールという広大な敷地を有する「じゅん菜池緑地」。その広さは東京ドームの約2倍。豊かな木々に囲まれ、水と緑の憩いの場として親しまれています。
正門から入ると左手にあるのが、茶室「登龍庵」。市川在住者の団体は、事前予約のうえ、無料で利用することができます。
市内で随一、約130本ある紅白の梅林があり、春になると可憐な花を咲かせるそうです。例年2月上旬から咲き始め3月上旬に満開を迎え、見頃となる3月上旬頃には「梅まつり」が開催されています。高校生による吹奏楽部の演奏や模擬店などの出店もあるそうです(開催時期や詳細は要確認)。
ウメが終わると次はサクラ。数はウメほど多くはないものの、所々に植えられたソメイヨシノが春の到来を感じさせてくれます。
緑豊かな夏は木陰ができるので、散歩の途中に涼むこともできそうです。
秋にはモミジなどの葉が赤や黄色に色づく様子を眺めることもできます。
紅葉する樹木は、落葉広葉樹と言われ、モミジはカエデ科の種類に属します。
日本における天然のカエデの種類は26種類と言われており、世界の中で最も種類が豊富なのだとか。落葉広葉樹は色で呼び名が分かれています。「紅葉(こうよう)」は赤色、紅色に染まる葉で、代表的なものが“カエデ”。「黄葉(おうよう)」は、黄色に染まる葉で、代表的なのが“イチョウ”。「褐葉(かつよう)」は、褐色で代表的なのはブナです。
そして、冬になるとカモを中心に、シラサギ・アオサギなど種類豊富な水鳥が飛来してきます。年間、約70種類もの野鳥を確認することができるそうです。
まさに野鳥の楽園! 野鳥の自然な姿を撮影しようとカメラを携えた愛好家の方がたくさん写真撮影をしています。
人に慣れているようで遊歩道を歩くカモもいて、近くで見ることができます。
施設内の落葉広葉樹や野鳥がどの種類のものなのか、親子で図鑑片手に歩くのもいいですね。
国内唯一!絶滅危惧種の水生植物を育成
池を囲むように整備された遊歩道は、犬の散歩やジョギングをする人たちの毎日の日課コースとなっているようです。池はかなり広いので、1周ウォーキングやジョギングをするとかなり達成感が味わえそうです!
その遊歩道には、市川市ゆかりの松沢敏行(まつざわびんこう)氏と能村登四郎(のむらとしろう)氏の句碑がありました。
松原氏は川柳研究家吉田機司に師事。吉田機司主宰の川柳手児奈吟社同人に。後に千葉県川柳作家連盟を結成して会長に就任した人物。
能村登四郎氏は、昭和13年、開校間もない市川中学(後の市川学園)の国語教師として奉職。また、俳人としても活躍した人物。生涯に14の句集を刊行し、6000余句を世に発表しました。俳句の芥川賞と言われる現代俳句協会賞や蛇笏賞なども受賞しています。
かつてこの地には沼がたくさんあり“国分沼”と呼ばれ、じゅん菜を栽培する農家が多く存在していました。しかし、昭和の初期に何度も沼が干上がり、ついにじゅん菜は絶滅。その後、昭和40年代頃から「じゅん菜を復活してほしい」という市民の声が高まり、じゅん菜池緑地として整備されることになったそうです。
現在、市川市では、じゅん菜池緑地の水生植物地と斜面林の一部を「自然環境ゾーン」に指定して、動植物の保護に努め、アズマヒキガエル、カワセミなど多くの動植物が観察できる場所となっています。中でも、車軸藻の水草の一種である“イノカシラフラスコモ”は、日本固有の植物で、既に原産地では絶滅しており、絶滅危惧種Ⅰ類に指定される貴重な水生植物として、このじゅん菜池緑地の自然環境ゾーン内で、増殖栽培を行っています。この車軸藻の仲間は陸上の植物の原種ではないかと考えられているそうです!
アクセスは電車の場合、JR市川駅もしくは京成国府台駅より京成バス「国分操車場」行きに乗車、「じゅん菜地」下車すぐ。北総鉄道矢切駅から徒歩約10分。
【DATA】
じゅん菜池緑地
- 住所:千葉県市川市中国分4-27
- 電話番号:市川市 水と緑の部 公園課】047-332-8744/【じゅん菜池緑地管理事務所】047-371-1254
- 駐車場:10台(無料)9:00~16:30
- ※常時開放。
- ※売店なし 自動販売機あり
- ホームページ:http://www.city.ichikawa.lg.jp/gre04/1521000002.html